子供と登山 初めての山小屋泊は雲取山(後編)

にんにん

2019年02月11日 12:17

2018年11月25日~27日(1泊2日)

雲取山

快晴の鴨沢ルートの稜線歩きは最高でした。
でも、雲取山頂から雲取山荘に下る北側斜面は凍てつく世界でした。
雲取山荘前の水場は完全に凍りつき、雪山装備なしではぎりぎりの時期だったことを思い知りました。

前回の記事はこちら→子供と登山 初めての山小屋泊は雲取山(前編)

片道6時間のロングルートの先には綺麗な山小屋がありました!
我が家の初めての山小屋泊は怖いと噂の雲取山荘!笑
わくわくどきどき小屋泊体験記!!


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初日の南側斜面を歩く鴨沢ルートの稜線歩きは最高でした。
天気は快晴、いつまでも続く景色は見飽きません。


雲取山頂を経て雲取山荘に向う道は、北側斜面を下ることになります。
ところどころ霜が残り、凍結している部分もあります。


雲取山荘の目の前の水場です。
シンクの中は厚い氷が張っています。
流れる水は完全に凍結しています。


雲取山荘到着です。
とても綺麗な建物です。

山小屋の小屋番さんが怖いという噂があるので、入る前に靴の泥を落として、子ども達にも静かにするように注意します。笑


ガラガラガラ

「こんにちはー」と声をだしながら引き戸を開けて中に入ります。

扉の前には受付カウンターがあって、年配の大きな男性が立っています。
カウンターの脇には灯油ストーブがあって、中はとても暖かいです。

男性は小屋番さんでしょうか。
私達を無言で迎え入れて、「これ、書いて」と言われます。

宿泊カードを書こうとすると、指ががくがく震えていました。
歩いている時は夢中で気づかなかったけど、身体が冷え切っていることを実感します。

JRO(山岳保険)の会員カードを4人分提示すると、
小屋番さんは「じゃあ、4人でこの値段でいいね」と言って値段表を指さします。
お金を払って「上の○○号室ね。トイレはこの階の奥ね。」と言われて、受付は終わりです。

今回、我が家は夕食は自炊、朝食は山小屋でお願いしました。

自炊場の場所を伺ったら、「18時でいいかな。ストーブつけておくから。水は自炊用で一人500mlあげる。明日の出発用の水は朝食のときに。」と言われました。

とてもシンプルな受け答えです。
この時の印象は、なんだか緊張したー、でした。笑


雲取山荘
営業期間は通年です。
予約が必要です。(テント泊は予約なし)
お風呂はありません。 
部屋は相部屋です。(平日等空いている時には個室利用もできるかもしれません。)
チェックアウト7時です。

気になる料金は、1泊2食付で7800円、素泊りは5300円、小学生以下は500円引き。
夕食1500円、朝食1000円。
山岳会等の割引があります。(我が家は日本山岳救助機構(JRO)の会員証提示で1人500円引き)


一階の長い廊下の左右には本がずらりと並んでいます。
我が家の子ども達、さっそく本を借り部屋に向います。

山小屋の中は静かです。
皆さん、とても静かに過ごされていました。


部屋に入って一番に目に入ったのは、こたつ!
一目散に子ども達はこたつの中にはいります。笑
暖か~い!

予約の時に緊張しながら「できれば個室で」とお願いしていたからか、個室でした。
実際にはグループの人数によるのかもしれません。
2人組や単独の方は男女別で相部屋の方が多かったようです。
今回は日曜~月曜泊なので宿泊者は少なくて、たぶん20人くらいだったと思います。


こたつは豆炭。
じんわり暖まって気持ちがよく、いつまでも入っていたくなる豆炭こたつ。


清潔なトイレ。
水洗です。


一階の受付では、お酒・山Tシャツ・山バッチなど販売しています。


子ども達が選んで買った山バッチ。
思い出に豆炭こたつ布団の上に置いて写真を撮ってみました。


外の空気は冷たく張り詰めています。
自炊場は右の階段脇に見える小屋です。


乾燥室兼自炊場
部屋の中には、ストーブがあります。

自炊場に行く前に小屋番さんに声をかけて自炊用の水をもらいます。
メニューが鍋だったので500mlボトル4本と1000mlボトル1本を袋に入れて小屋番さんに渡してみたけど、戻ってきたボトルを見たらきっちり500ml4本分だけしか水は入っていませんでした。笑


自炊場の中です。
ストーブでぽかぽかです。
6人テーブル2台、3人テーブル1台があります。

私達の時は、私達4人、2人組2組、単独女性1組が自炊場で食事をしました。

皆さん、入ってくるときに挨拶をします。
その後は、思い思いに食材を広げて食事を楽しみます。
隣と言葉を交わす方もいれば、のんびりとお酒を楽しむ方もいて人それぞれです。
みんなで山の歌を歌ったりはしません。笑

順番待ちはいませんでしたが、混んでいるときは譲り合って使います。


キノコ、ソーセージの寄せ鍋。
暖まってとても美味しかったです。
ビールは500円。

4人分の食材と大きな鍋やバーナーなどは重かったけど、その分、美味しく楽しめました。


翌朝。
日の出を見る前に食堂に向います。


朝食はこんな感じ。
暖かいご飯とお味噌汁、焼き鮭、生卵などなど。
我が家は残さず綺麗に食べました。

小屋番さんが、みんなにいろいろとお話してくれます。
寡黙な方だと思っていたので軽い驚きとともにお話を聞きます。

なんと、少し前に、雲取山荘に来る途中に熊と遭遇して格闘したとのこと。
山道を歩いていたら、木の上で小熊が遊んでいるのを見つけたそうです。
「やばい」と思って通り過ぎようとしたら、親熊が現れ襲ってきました。
小屋番さんはストックを使って応戦、取っ組み合いになって、親熊を崖の下に投げ落としました。
怒った親熊は崖を駆け上がってきて、さらに取っ組み合いになり、再度、崖の下に落として勝利したそうです。

後でネットで調べたらニュースになっていて、小屋番さんは71歳とのこと。
熊に勝てる71歳。
強い!!

登山客から「熊鈴はつけてたんですか?」と聞かれて、
「そんなもんつけてねーよ」と答えていました。笑

食堂で、出発後のための水とお湯が配られます。
ボトルとテルモスを持って行きましょう。

旦那がポットからお湯を入れているとき、暗くてどのくらい入ったかがわからずのぞき込んでいたら、小屋番さんが、「テルモスの口にあるプラスチックをはずさないとだめだよ!なんでか知らない人が多いんだよ。」と言って「わっはっは!」と豪快に笑っていました。

余計なことはあまり言わない方なのかもしれませんが、とてもサービス精神があって楽しい小屋番さんだと思いました。


朝食後、部屋の窓から見える朝焼け。
2階の東側の部屋だとよく見えます。


素晴らしいご来光です。
今日も良い天気になるでしょう。

5時前には目が覚めて、5時半に朝食を食べて、6時すぎにご来光、7時のチェックアウトまで部屋の豆炭こたつでごろごろ。
さぁ、そろそろ豆炭こたつから出ましょうか。


雲取山荘の前で記念に一枚。

とても居心地のいい山小屋でした。



昨日に引き続き富士山。

大きいな~。


気持ちよい下山です。


秩父山系の山並み。


冬景色の静かな林間をのんびり下ります。


雲取山、とてもよい山でした。
手でよじ登るような岩場や鎖場など難易度の高い危険なところはまったくないし、ものすごい急登もありません。
鴨沢ルートの稜線では素晴らしい景色を見ながらのんびり登山ができます。
でも、山なので当然ですが落ちたら大事故になるような崖沿いの道はあるし、2018年も鴨沢ルートで何件も滑落事故があって死亡事故も発生しています。
その多くは疲れが溜まって集中力が低くなる登山の終盤で起きているようです。
ロングルートなので、一日6時間くらい登り続けられる体力と精神力は必要です。

雲取山荘には、登山客を楽しませようとしてくれるサービス精神旺盛な小屋番さんがいました。
愛想はまったくないですけど。笑
とても綺麗な設備で、初めての小屋泊の印象はとても良かったです。
ただ、子どもが大きくなったら荷物も分担して担いでくれるでしょうし、お金の面からもテント泊が増えるかな。


山に泊まらないと見られない景色がある、と聞いたことがあり、私もそう思います。
暗闇が迫る不安、夜の深さ、ご来光の神々しさ、山小屋泊はおすすめです、の巻でした。

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